圧倒的な演技で魅了する羽生結弦選手。
演技だけではなく多くの発言で世間を驚かせてくれます。
その努力が隠された名言の意図を調査してみたのでご紹介していきます。
羽生結弦の名言を徹底調査!
羽生結弦の名言集ベスト5
羽生結弦選手の名言を調査した結果、私の独断と偏見によるおすすめ名言をご紹介します。
消化しきれていないところが安心
「自分の中でたくさんのことを消化してきたつもりですけど、まだ消化しきれてない部分があったからこそ、こういう演技になったと思っています。
また消化しきれてないところが少し安心というか、まだこれからも成長できるんだなって思えたところでもあります(東日本大震災後のインタビューにて)」
【引用元:著書:羽生結弦会見全文 絶対王者が歩むオリンピック連覇への道 アスリート研究会・編】
2011年3月11日東日本大震災が発生したときに羽生結弦選手はスケートリンクで練習を行っていました。
こんな状況下でスケートをやっていていいのかと葛藤していたそうですが、羽生選手のお母様が「こんなときだからこそ結弦は滑らなければいけない」と練習を再開できるようスケート連盟やコーチに片っ端から頭をさげてまわったそうです。
この時から、羽生選手の頭には自分の為だけに滑っているのではないと思うようになったとのこと。
震災の影響をまじかで見て体験し、いろいろな気持ちを演技にぶつけてきたと思いますが、消化しきれていない気持ちを今後の成長にぶつけたいという強い思いを感じる言葉です。
負けた時に何をつかむか
自分を高めなければならなくなったときに、人は、練習するし努力すると思います―中略―ただ負けるだけでなく、負けた時に何をつかむかを大事に今シーズンの競技に挑んでいました。(ソチオリンピックフリースケーティング翌日の会見にて)
引用元:著書:羽生結弦会見全文 絶対王者が歩むオリンピック連覇への道 アスリート研究会・編
人生の中で負けること、挫折を味わうことは誰しもあると思います。
ただ結果にショックを受けるのではなく、負けたときこそつかめる何かは絶対にあります。それをわかっていて意識的につかもうとする羽生選手の負けん気がにじみ出てきます。
壁の先には壁しかない
壁の先には壁しかない。課題を克服しても、自分は人一倍欲深いから、また超えようと思う(2014年全日本選手権3連覇達成直後のインタビュー)
引用元:著書:羽生結弦会見全文 絶対王者が歩むオリンピック連覇への道 アスリート研究会・編
スポーツ界において高みを目指すことは目の前の無数の壁をいくつ超えられるかにかかってくるということでしょうか。私でしたら、1つの課題を克服したらいったん休みたくなってしまうと思います。
貪欲さはどんな苦難にも負けない自分を勇気づけるパワーになるのですね。
結果を出した試合の中で、毎回課題を見つけられるのは幸せ
結果を出した試合の中で、毎回課題を見つけられるというのは、本当に幸せだなと思いました(2014年グランプリファイナル後インタビュー)
引用元:著書:羽生結弦会見全文 絶対王者が歩むオリンピック連覇への道 アスリート研究会・編
結果を出したとしてもそこで満足して立ち止まらないからこそ羽生選手の強い理由なんでしょうね。
課題を見つけることが成長点として前向きに捉えています。またそのことを幸せだと思える貪欲さは真似したくても真似できないことですね。
常に1位でないといけない
別に自分としては絶対王者という言葉の響きにふさわしいとは思っていません。
なんというか、常に1位でないといけないと思っていますし、常に納得のいくパフォーマンスでないといけないと思っています。(2015年GPファイナル フリースケーティング後の会見)
引用元:著書:羽生結弦会見全文 絶対王者が歩むオリンピック連覇への道 アスリート研究会・編
こちらはまさにトップに君臨した選手だからこその言葉でしょう。
「常に1位」でいることのプレッシャーは相当だと思います。しかし羽生結弦選手はそのプレッシャーをあえてしっかりと背負い自分を奮い立たせていますね。
比べられるものではないですが、私もミニバスをやっていたときにはチームリーダーとしてみんなよりできなくてはいけないプレッシャーがあって、時にはやめてしまいたい…なんて思っていましたが羽生選手に比べたら可愛いものです…。
羽生結弦の名言は凡人には共感できない?
羽生結弦選手の名言には素晴らしいものばかりあります。
自分の子どもが、もし羽生結弦選手のような立派な発言ができる子だったらなんと嬉しいでしょうか。(笑)
ただそんな羽生結弦選手の名言ですが、簡単には共感できない理由があります。
それは、ずばり羽生結弦選手がとても純粋であること、それゆえに目指すゴールが高すぎることにあると思います!
人生において壁にぶつかることは多々あります。その時に挫折を感じる人も多いでしょう。むしろ挫折してその結果方向転換する人の方が多いのではないでしょうか。
昔流行ったスポコンマンガのように目標に向かってがむしゃらに頑張り続けるという機会も昔と比べると減ったように感じます。
最近「一生懸命頑張った、力を出し切った」と思える瞬間はいつでしたか?
私は国家試験の試験に受かるために初めて必死で勉強した時でしょうか。それでも最後まで力を振り絞ったのは半年だったように思います。
それを羽生結弦選手は何年もやり続けているのです。だからこそ「王者」とも言われるくらいの実力を身に付けたのです。
共感できると思っても完全には共感できない理由には、羽生結弦選手の歯を食いしばるような長年の積み重なる努力が隠されていることが、誰しもがわかることにあるのでしょう。
だからこそ、私たちは羽生結弦選手を素直に「すごい選手だ」と思えるのです。
そして多くの人が、羽生結弦選手の名言には共感ではなく感銘を受けるのです。
羽生結弦の名言の発言の意図を調査!
多くの名言を残している羽生結弦選手。その名言の発言の意図を考えてみましたが…ずばり羽生結弦選手自身には発言の意図は無い!と考えます。
ただ、どうしてこのような名言を多数発言できるのか、という理由として羽生結弦選手が純粋にスケートが大好きなことに隠されていると考えました。
羽生結弦選手にはこれまで多くのライバル選手がいました。
ジュニアクラスの時には日野龍樹さんが羽生選手のライバルと言われていました。
またその頃には過去にジュニアチャンピオンになった高橋大輔さんや織田信成さん、小塚崇彦さんを目標に見据え、彼ら以上の選手になれたらと語っています。
シニアクラスに上がった当初は、シニアの壁を実感しました。後に目標でありライバルとなるカナダのパトリック・チャン選手に出会いその圧倒的なスケーティングに飲み込まれます。
それでも自分の演技が良くなるようにと懸命に練習を続けた羽生選手。2010年ロステレコム杯では次のように語っています。
やっぱりシニアに来てよかった。楽しいです。悔しすぎて、嬉しくなってきました。とにかく僕はもっと強くなれるんだと思いました。
引用元:羽生結弦~未来へ続く軌跡~ スタジオグリーン編集部著
悔しいことを嬉しがり、成長する可能性をとても純粋に楽しんでいます。
それほどスケートが大好きなこと、スケートを通して成長する自分に喜びを感じていることがわかります。
また羽生結弦選手は、感謝を忘れません。
東日本大震災を経験したことも羽生結弦選手にとって大きな経験となりました。被災地から多くの応援を受けた羽生選手。
被災地のために滑ろうと思っていたのですが、それは違うんだな、と。逆に僕は支えられてる立場だったんです。その応援を受け止めて演技することが一番の恩返しだと気づいた。(2012年世界フィギュアスケート選手権にて)
引用元:羽生結弦~未来へ続く軌跡~ スタジオグリーン編集部著
周りの応援が当たり前であると思わないこと、応援によって支えられていることを常に忘れないからこそ、その思いが演技に込められていることが伝わってきます。
これまで羽生結弦選手の名言を調べてみましたが、基本にあるのはフィギュアスケートが本当に好きだという想いがあること、そして常に感謝の想いが込められていること。
この2本を軸に努力を重ねているからこそ、羽生結弦選手は悔しい時でも嬉しい時でも自信に満ち溢れているように感じるのです。
だからこそ、北京オリンピックフィギュアスケート男子フリー終了後のインタビューでは、スケートを好きではなくなりかけたと発言すらしていた羽生選手に、驚きを隠せないと同時にどれだけ苦しかったのだろうと想像すらできない複雑な気持ちとなりました。
必死に涙を堪え絞り出すように「頑張った」と言っていた羽生結弦選手。
王者であること、金メダル3連覇達成のプレッシャー、怪我との闘いなど、立ちはだかる壁は何層にも重なって分厚い壁だったことでしょう。
それでも笑顔を見せてくれていた羽生結弦選手には多くの拍手と感謝を伝えたいです。
まとめ
独断と偏見で紹介した羽生結弦選手の素晴らしい名言の裏には、羽生結弦選手の純粋なフィギュアスケートに対する想いと、応援への感謝が込められていることがわかりました。
トップに上り詰めるために何度も何度も壁を乗り越えてきた精神力は羽生結弦選手だからこそ身に付けられる能力だったのでしょうね。
羽生結弦選手の北京への挑戦は終わってしまいましたが、最後にエキシビジョンが待っています。羽生結弦選手らしいくしゃっとした笑顔をぜひ見せてもらいたいです。
まだまだ現役続行してくれる羽生結弦選手の今後の活躍を精一杯応援していきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。